2021年から米ツアーに本格参戦してきた河本結は、5月の「ホンダLPGAタイランド」を最後に主戦場を日本に移すとSNSで表明。今月10日朝に帰国して2週間の隔離が明け、今大会から国内ツアーに復帰する。公の場で改めて自らの口で経緯を説明。「日常会話も日本語で、美味しいご飯を食べて…。日本って最高だなって思いました」と話した。 昨年12月の海外メジャー「全米女子オープン」(60位)を終えた頃から「モヤモヤ」した気持ちはあったという。「私らしさ、というか。試合に対して“熱くいたい”、“燃えていたい”という気持ちがプレーから消えていた。ゴルフに対して悩むというよりは、移動はもちろん、生活環境や当たり前なことが日本と違うこととか、そういう悩みに対して向き合っていた」 優勝争いをして2位で終えた3月「アクサレディース」後に再渡米し、4月「ANAインスピレーション」(28位)の試合以降、「『あれ、私、何しているんだろう』という気持ちにもなった」のだという。「ホンダLPGA-」の前に「この大会を最後にしたい」という思いをチームのメンバーに伝えた。「甘かったし、超カッコ悪いけど決めました」 米ツアーを主戦場とする同学年の畑岡奈紗と話すタイミングがあり、「『自分がどういうゴルフ人生を歩むのか、どう自分がありたいのかだよ』って言ってくれた。強いなと思った。いいアドバイスくれました」とありがたがった。 それでも収穫はあった。「米ツアーは毎試合状況が違うし、新鮮で学ぶことがたくさんあった。そういう楽しさはあって、これを経験し続けていれば成功できるんじゃないかなとは思いました」。すぐにとはいかないが、「またいつかは挑戦したい」と吐露した。 会場は違うが、前回2019年大会では初勝利を挙げた原英莉花と優勝争いを演じて3位に入った。「あのぐらい優勝に向き合えたらいいですね…」。気持ちを新たにしてツアーを盛り上げる。(愛知県豊田市/石井操) JLPGA ツアー2020-21シーズン第27戦『リゾートトラスト レディス』(賞金総額1億円・優勝賞金1,800万円)が5月27日、愛知県豊田市・セントクリークゴルフクラブ(6,605ヤード/パー72)で開幕する。25日正午に第1日の組み合わせが発表された。 前回優勝の原英莉花は、アマチュアの岩井明愛、河本結とのペアリングで12時15分スタート。前週、中京テレビ・ブリヂストンレディスで優勝した稲見萌寧は、新垣比菜、大里桃子との組み合わせで8時00分スタートに決まった。 国内女子ツアー「リゾートトラストレディス」(愛知・セントクリークGC)は27日に開幕する。注目は先週の「中京テレビ・ブリヂストンレディス」Vで、最新の世界ランキングで日本人2番手の22位に浮上し、東京五輪の日本代表圏内に入った稲見萌寧(21=都築電機)と、一つ下がって3番手の26位となった古江彩佳(20=富士通)との争いだ。 米ツアー転戦中で4番手、29位の渋野日向子(22=サントリー)は今週の大会に出場しない。そのタイミングでどれだけポイントを稼げるか。 東京五輪の代表は、基本的に6月末の世界ランキングで各国の上位2人。15位以内だと最大4人まで代表になれるが、現在の状況からして、日本の枠は「2」になる可能性が高い。 14位の畑岡奈紗(22=アビームコンサルティング)が日本勢トップを守り続ける中、古江が今月に入って渋野を抜いて2番手になると、先週のVで今度は稲見が初めて代表圏内に入った。 その稲見は26日の開幕前日会見で五輪について「あまり意識しすぎずに、目の前の試合を戦っていきたい」とコメント。一方の古江も、日本人3番手に後退したことについて質問されると「全然、何も考えていません」と話すにとどまった。 とはいえ、周囲はどうしても2番手争いに注目する。 稲見が今年の5勝で稼いだ世界ランキングのポイントは、1試合につき18・5~19ポイントだった。 これに対して渋野は一昨年の「全英女子オープン」優勝で100ポイント。昨年12月に「全米女子オープン」で4位になった時は30ポイントと基準値が高く設定されるメジャーで稼いでいる。  来週は「全米女子オープン」。6月最終週には「全米女子プロ」とメジャー2大会が控えているだけに、渋野はここで一気に加算する可能性もある。それだけに“国内組”は今週も少しでも多くのポイントを加算しておきたいところだ。